ヨガ講師育成トレーナー、
リブウェルインスティテュートのKenです。
今日は気持ちの良いことと身体の健康について考えてみましょう。
気持ちがいいなあ!と感じることにはどんなことがあるでしょうか。
お酒を飲む
タバコを吸う
麻薬を吸う
間食、おやつ、ケーキを食べる
カウチで寛ぐ
家でゴロゴロ転がっている
リラックスする
楽チンな生活をする
子供を甘やかせる
などなど。。。。。
これ以上にも沢山、気持ちが良いと感じることがあると思いますがこれらには幾つかの特徴があります。
まず第一に、これらは必ずしも身体の健康に繋がるとは限らないということです。麻薬がその代表的なものでお酒も、タバコもそれを嗜んでいるときは気持ちが良いですが、一般的には身体を害するものです。
家でゴロゴロしたりカウチで寛ぐことも楽チンではありますが、健康的なしなる弓形の姿勢から外れています。腰椎の前弯が失われていることがほとんどです。長い間この姿勢で寛ぐことが腰痛を原因になっているのです。
野球の選手やプロスポーツの選手がよく怪我をしますが、同じようなことが言えます。
練習中や、試合中は正しい姿勢で競技を行っているわけですが、問題は休憩中の姿勢にあると言えます。休みの姿勢で足を組んだり、腰を丸めている時間が長いので、楽な姿勢ではありますが実は寛いでいるのはマインドで、身体は全く真逆で疲弊しているのです。休む姿勢が健康なアライメントからズレていて、休む時間が肉体を傷つけているわけです。
ヨガでも同じことが言えて、ポーズをとっているときは正しいアライメントで行っていても、立ったり、座ったり、寝ころがったり、歩いたり、またはマットを片付ける、生徒さんをアジャストするときの姿勢の悪さがアライメントから外れていて怪我を誘引することに繋がっていることが多いのです。
マインドの寛ぎ、気の緩みは肉体の健康に繋がっていないことが多いのです。
二つ目は、「気持ちがいいなあ」ということの多くは短絡的な幸せ、一時的な快楽であって実は長期的な健康や幸せに繋がっていないのです。ストレス解消だといって、お酒や、タバコを吸い続けていると将来、癌になるリスクが高まりますよね。
よく整体医院等で肩甲骨を寄せて背中側に腕を引っ張られて胸の前面を開いてもらうことがあります。やってもらった後は「胸が開いて気持ちが良かった!」と感想を述べている方が多いですが、本当でしょうか。確かにそのときは気持ちがよいのですが、それを10分間継続されると息ができなくて苦しくなることがわかります。肩甲骨を寄せると実は胸の前面は開いていますが、背中側の裏側半分が閉じていることは誰にでもわかることです。ですから肩甲骨を寄せる姿勢を継続していると呼吸が深く入らずに苦しくなるのです。このことは健康診断で肺のレントゲンをとるときにも同じことが経験できます。
肺を大きく開くときは手を前にレントゲンの機械を抱きかかえるようにして胸を開きます。このときに胸が一番開くのでもっとも深い呼吸ができて継続的には健康な状態を手に入れることができます。
問題なのはこのような本当に健康的な姿勢は普段あまり馴染みがなく、不慣れなために実際にやってみると居心地が悪かったり、不快感を伴ってしまうということです。したがって本来の健康的な姿勢を継続することを溜めらって短絡的で一時的な、マインドが喜ぶ楽で肉体的にはアライメントからズレている姿勢をとってしまうのです。このことが肉体の長期的な不健康や怪我へと繋がってしまいます。
以上のことからわかるように一般的に身体的に健康な姿勢や生活態度は居心地が悪かったり不快感を伴うことが多いという事実に目を向けてもらいたいのです。楽で気持ちが良いことは実は身体には悪い可能性が多いと気づいて行動をして下さい。
ここで一つ注意してもらいたい点があります。
それは、痛みと不快感は違うということです。もしもその姿勢に痛みが伴えばそれは怪我に繋がる危険な動きや姿勢である場合があります。
痛いことをする必要はありません。
痛みがあればそれはどこか身体の使い方に間違いがあります。
正しいアライメントに整えることは違和感があることがありますが痛みはないのです。
痛みがあればどこかが違っていますので正確な姿勢を理解しているインストラクターや
専門家にアドバイスをもらって下さい。
本日は気持ちがよいことは必ずしも身体によいとは限らない、もっと言えば長期的な健康には繋がらない可能性が高いということについてお話しさせてもらいました。
健康は楽なものではありません。
嫌なことを受け入れることが健康の秘訣なのです。
嫌なことから目を背けてはいけません。
真実に目を向けて下さい。
楽な方向に逃げないで下さい。
「良薬、口に苦し」です。
Comments